悩みの本 あなたが本気で生きている証…高橋佳子著
生きていれば誰もが抱く「悩み」。僧侶であれば檀信徒から様々な悩みを相談されたり、自身が寺院の承継という悩みを抱えていたりするケースも少なくないだろう。
本書は、就職・転職、仕事、人間関係、評価、夫婦、承継、後悔、運命、病、死といった10の悩みを取り上げ、具体的な向き合い方を示す。要領よく片付ける技術ではなく、悩みの本質を的確に分析し、そこに潜む人生の核心をつかむ道が説かれている。
冒頭では、歌手・園まり氏の生涯に触れる。若くしてスターになり「夢は夜ひらく」などのヒットにも恵まれたが、家族関係に苦しみ、孤独や不安、虚無感に苛まれた。本書が扱う10章の悩みをほとんど体験する人生だったが、悩みの意味を問い続け、その奥にある真の願いを見いだすことによって、静かな強さを宿すことができたという。
著者は「人は、どうでもよいことのために悩むことはありません。本当はこう生きたいという願いがあるからこそ、人は悩むのです」と述べ「魂の次元から眺めるとき、悩みは単なる不運な障害ではなくなります。人生をより真実な方向へと導くために、世界の深淵から発せられたサインであり、再生のためのエネルギーへと姿を変えるのです」と、読む者に生きる力を与えてくれる。
定価1980円、三宝出版(電話03・5828・0600)刊。



