増補 教派神道の形成…井上順孝著
本2026年9月2日 09時31分
教派神道は明治政府の宗教政策で形成された神道系宗教団体のグループで、戦前は神道十三派ともいわれた。現在、出雲大社教・大本・御嶽教・黒住教・金光教・實行教・神習教・神道修成派・神道大教・神理教・扶桑教・禊教の12教派が教派神道連合会に属している。
本書は復古神道家の神道ファンダメンタリズムの影響、神社神道との関係、神仏分離に始まり、教導職制度などを経て国家神道形成に至る政府の宗教行政への対応などをたどり、神理教、神道修成派、神習教、神道大成教については教組と教えの特徴、教団の歴史などを詳しく分析。そこではグローバル化の兆しやネオ・シンクレチズムの傾向が指摘される。
初版は1991年刊。今回の増補版は「教派神道研究の展望」の章を新たに加えた。戦後、宗教団体法が廃止され、宗教法人法のもと法制度的には神道教派というカテゴリーはなくなった。その中で、神社神道と神道系新宗教のはざまに位置する教派神道がどのような歩みを進めているか、著者は神葬祭の受容、ツーリズムとの関わり、情報時代の国外布教という三つの研究視点を挙げている。
定価13200円、法藏館、電話075(343)5656。






