PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
中外日報社「宗教文化講座」

刊行物アーカイブ化 教団の歩みを確実に残す(8月28日付)

2026年9月2日 09時33分

宗教団体から発信される情報もオンラインによるものが圧倒的な量を占める時代になった。宗教団体も自分たちの活動を信者向け、あるいは対外的に発信する手段としてSNS利用が増えている。新聞など活字メディアから遠ざかった若い世代に情報を伝えるには、SNSが極めて有効な手段になってきているのは間違いない。

だが、教団の公式的な見解だけでは分からないような、それぞれの教団の活動内容や目指しているものがある。教団活動は多くの信者の思いや日々の実践の上に成り立っている。それらの一端に接することができる媒体として、教団が刊行する新聞や雑誌類がある。

かつて新宗教をはじめ現代宗教の研究者にとって、教団刊行物を調べるのは王道であった。ところが、デジタル時代になり、オンラインで手軽に得られる情報だけで、教団の活動に言及する傾向が研究者の間でも強まっている。

オンライン情報への過度の依存は、研究者だけでなく教団内の人にとっても好ましいことではない。オンライン情報の少なからぬ部分は短期間で書き換えられたり、時に消滅したりする。それに比べこれまでの歩みを確認できる確かな活字媒体での記録は、今こそ重視されるべきだろう。

国会図書館や宗教系大学の図書館には、教団刊行物の一部が収集されている。また宗教情報リサーチセンター(RIRC)は所蔵する教団刊行物のリストの大半をオンラインで一般公開している。

活字媒体で発信された情報は、デジタル化しアーカイブとして保管することが可能だ。信者向け、一般向けなどの区分を設けて公開方法を変えることもできる。

書籍なら開架書棚、保管書棚などとして区分して保管される。これはいったん保管場所を決めると移動が大変である。しかしデジタル化した保管資料は、保管カテゴリーの変更はずっと容易になる。これを参照し、自らの教団の歩みを確認したり、信者の声の蓄積を知ったりすることができる。外部への情報公開も、デジタルアーカイブ構築の工夫次第である。

日本には過去を意図的に消し去ろうとする人たちが出てきた。確固たる資料を葬り、SNSで根拠の薄いあるいはフェイクの情報を流す人もいる。このような歴史無視の姿勢がろくな結果を招かないことは歴史が証明している。

宗教団体の目指すところはそれぞれに異なるが、どんな歩みをしてきたか、それを確実に保管しておくことを大事にすべき時代になった。そのためのツールが比較的容易に使え、システムを構築できるようになった利点を、十分生かす方策を考えてはどうだろう。

「来民開拓団」の悲劇 差別と侵略による棄民(8月26日付)8月28日

戦時中の日本の満州侵略と部落差別に鋭く切り込んだ朗読劇「夜のベンチ」(くるみざわしん脚本)が、教会や寺院を含めて全国各地で上演され、大きな反響を呼んでいる。 登場人物は熊…

支援の格差是正を 需要と供給のミスマッチ(8月21日付)8月26日

熊本地震などの被災地では、全壊した建物が多い地域に報道が集中し、支援先についてもメディアへの露出が高い地域が優先されがちだ。今回、被害が大きかった宇城市豊野町は、民家が点…

総力戦の時代 真の抑止力とは何か(8月19日付)8月21日

現代の戦争は、いったん始めてしまうとなかなか止められなくなる傾向がある。その最たる事例が、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻だ。すでに4年5カ月にも及び、…

参道を流れた土石流で倒壊した永光寺の中道門の塀

北陸豪雨 寺社にも被害広がる 曹洞宗永光寺など 境内に土砂・浸水

ニュース9月2日

戦争終結訴え訪露 バチカン・ギャラガー大司教 ラブロフ氏と会談

ニュース9月2日
小林暢善・次期長老

次期長老に小林暢善氏 無投票当選 皇室の安泰祈る 泉涌寺

ニュース9月2日
「墨跡付き仏像カレンダー」の製造販売は2025年版をもって終了いたしました。
長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
中外日報社Twitter 中外日報社Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加