PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
中外日報社「宗教文化講座」

みんなちがって、みんないい。金子みすゞの童謡にみる命の尊さ…鍋島直樹・古荘匡義編

2026年6月11日 11時54分
みんなちがって、みんないい。金子みすゞの童謡にみる命の尊さ

「みんなちがって、みんないい」と歌った「私と小鳥と鈴と」などの代表作で知られる童謡詩人・金子みすゞ(1903~30)の分け隔てのない優しさはどこから生まれてくるのか――。真宗学を専門とする龍谷大教授らが作品の背後に一貫して流れる仏教的価値観に光を当てる。

みすゞは篤信の真宗門徒だった祖母に育てられた影響から、作品の根源に浄土真宗の教えがあることはたびたび指摘されてきた。本書は先行研究を踏まえつつ、みすゞの故郷・山口県長門市の漁師町・仙崎などにも足を運び、詩の背景にある仏教的世界観を探った。

みすゞの詩の特徴は、イワシの大漁に沸く浜の喜びと、海の中の悲しみを鮮やかに対比させた「大漁」に代表されるように、目に見えない存在にも向けられた温かいまなざしにある。本書では仙崎で盛んだったお寺の日曜学校の存在などを紹介。幼少期の環境から、誰一人取り残さずに浄土に迎えてくれる阿弥陀如来の慈悲の心が育まれたと指摘する。

みすゞは2歳で失った父が「仏さま」となって自身を見守り「失くなったものはみんなみんな、もとのお家へかえるのよ」(失くなったもの)という安心感に包まれていたことを読み解いた箇所は本書の真骨頂といえるだろう。

定価2750円、永田文昌堂(電話075・371・6651)刊。

天海 徳川三代と寛永寺

天海 徳川三代と寛永寺…水上文義著

7月24日

江戸時代初期の僧、天海の実像に迫る。「黒衣の宰相」のイメージで芝居や小説にも登場する人物だが、著者は伝説や誇張を排して史料に当たり、比叡山焼き打ち後の天台宗復興と江戸幕府…

耳をととのえる 上智大学での傾聴の学び

耳をととのえる 上智大学での傾聴の学び…葛西賢太著

7月23日

人々の価値観が多様化する現代において「何を語るか」以上に「どう聴くか」が問われる時代になっている。本書は、臨床宗教師やスピリチュアルケア師、医療・福祉や相談支援に携わる人…

キリシタンの生きた〈まち〉 宣教と弾圧の軌跡

キリシタンの生きた〈まち〉 宣教と弾圧の軌跡…五野井隆史著

7月22日

戦国時代、キリスト教布教のために日本を訪れた宣教師たちとそれに従うキリシタンが、各地の主要な都市においてどのように生きていたか。ザビエルの来日から、教会や病院の建設、弱者…

内向き傾向への警戒 グローバルな変動に関心を(7月22日付)

社説7月24日

平和志向への支持 戦争と力の支配からの脱却(7月17日付)

社説7月22日

やまゆり園事件10年 いのちと共生考える契機に(7月15日付)

社説7月17日
「墨跡付き仏像カレンダー」の製造販売は2025年版をもって終了いたしました。
長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
中外日報社Twitter 中外日報社Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加