柳宗悦 美を生きた宗教哲学者…若松英輔著
本2025年9月19日 09時12分

たとえば箴言のように、精神的なものは時と所に関わりなく現代の我々の心に訴えかけてくる。京都の朝市で柳宗悦が見つけた「下手物」は、彼の目と心に「神の実在」を訴えかけたのだろうか。
民藝運動が何度目かの再評価を得た今日、柳は美術評論家として紹介され、一般にはそのように認識されている。たしかに彼の事績の大半は美術、民藝運動に関するものだが、その出発点が宗教哲学だったことはあまり知られていない。柳の美術活動の原点はその宗教哲学、神の探究と表裏一体だったと本書は説く。(全文は2025年9月12日号をご覧ください。中外日報購読申し込み)
定価1980円、NHK出版(電話0570・000・321)刊。