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2024宗教文化講座

霊験の伝承

〈コラム〉風鐸2023年12月27日 11時25分

昭和の霊験譚を聞いたことがある。戦時中、空襲で本堂に火が付き、お寺にいた僧侶たちは慌てて寺宝を持ち出そうとした。しかし若い人は徴兵されていて残っているのは老僧ばかり。困っているところに天童が飛んで来て、瞬く間に宝物を運び出してくれたのだという◆先日「その天童は僕だ」という人に出会った。学生時代、近くのお寺が焼けていると聞き急いで駆け付け、小柄で身軽だったので須弥壇に駆け上がり仏像を運び出した。その後しばらくすると「天童が飛来して助けてくれた」との噂が広まっていて驚いたと振り返る◆幽霊の正体見たり枯れ尾花というところか。しかしこのお寺の周りでは今も天童の霊験が語り続けられている。勘違いと言ってしまえばそれまでだが、神仏の加護を信じる人たちの記憶だけに、簡単に切り捨てるのもどうかと思う◆少なくともその場にいた人たちには天童に見えたのだし、その話を聞く人もあり得ることだと考えた。だからこそ霊験譚が生まれ、それが語り継がれていくと伝承になる◆古文書がなく記録は言い伝えだけという遺跡や遺物は珍しくない。特にお寺や神社では霊験譚と共に伝わっていることも多い。学術的に認められにくいものだけに宗教界で保存・研究できないものか。伝承遺産に込められた祈りの積み重ねが一つでも多く残るようにと願うのは筆者だけではないだろう。(有吉英治)

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