あたらしい「和」の生き方 対話から見える私たちへのヒント…小堀宗実著
戦国期から江戸初期にかけ活躍した大名茶人、小堀遠州を流祖とする遠州流茶道13世宗家・家元の小堀宗実宗匠が各界を代表する8人と語り合った対談集。江戸文学・文化研究者の田中優子氏、クリエーターのいとうせいこう氏、能楽師・観世流シテ方の観世喜正氏、脚本家・小説家の吉田恵里香氏、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏、車いすラグビー日本代表の池透暢氏、奈良・薬師寺副住職(対談当時は執事長)の大谷徹奘氏、俳優の高橋英樹氏らが和の精神について語る。
いとう氏との対談では、ラッパー、作詞家、小説家、俳優とマルチな活躍を見せる同氏に対し「いとうせいこうって、なに」と質問。いとう氏は江戸時代を引き合いに出し「戯作者の山東京伝しかり、エレキテルの平賀源内しかり、ものすごく多様なことをやっている人が江戸にはいっぱいいた。小堀遠州さんも、しかり」と答えている。
小堀宗匠も、茶人としてだけでなく作事奉行として城や庭園造りを手掛けた流祖を「いちばん初期の元祖マルチクリエーターと思っています」とたたえ、戦国時代を生きた大名茶人として謙虚、客観性と調和を重んじた姿から「専門分野の能力が高いということも大切だとは思いますが、それをつなげる人(調整能力のある人)こそが重要」と強調する。
定価2200円、佼成出版社(電話03・5385・2323)刊。








