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神と人結ぶポスト設置 学者で行動派 経歴多彩

山口市・三坂神社 江端希之宮司

社殿の裏に設置した「神様ポスト」と江端宮司 社殿の裏に設置した「神様ポスト」と江端宮司

山口市の郊外にある三坂神社は1月19日、「神様へのお手紙」を受け付け、神様と人、人と人、人と社会をつないでいく「神様ポスト」プロジェクトを始めた。江端希之宮司は「市街地から離れた地理的に不利な立地でも可能な取り組みを考えた。手紙による祈願依頼は昔からある。写真を奉納することにより出征兵士の無事を祈願してきた当社の歴史にも合致する」と話した。

三坂神社は奈良時代の正倉院文書にも登場する古社。日清・日露戦争の際に三坂神社で祈願して出征した氏子の兵士全員が生還したと報道されたことから、武運長久・弾よけ祈願の神社として知られるようになった。さらに出征軍人の家族が写真を奉納し、その数2万枚を超えた。占領軍の監視の目から守り抜いた写真を故郷に返すことを使命としているが、今なお1万枚以上が未返還だ。

ポストは静岡県の一般家庭出身の江端宮司の祖父宅にあったものを利用した。江戸時代からあるような古風な外観と、祖父が妖怪好きだったことから江端氏は「妖怪ポスト」と呼び、幼少時から気に入っていた。

思い出深いこのポストを神社のために生かしたいと考え、神様へのお手紙と合わせて発案した。現地で参拝して直接ポストに投函する方法のほか、郵送でも受け付ける。初穂料の同封があった場合の授与品を現在企画中で、地元の特産品や能登の素材を使用することで、地域振興と能登半島地震の復興支援につなげたい考えだ。

江端氏は京都大で人類学の博士号を取得した学者神主だが、東京大大学院時代には大学公認サークル「東京大学神社・神道研究会」を設立したり、遠いアフリカの島国マダガスカルに単身飛び込んで現地の宗教を調査したりするなどアクティブな一面を持つ。一時、中外日報の記者をしていたこともある。

昨年春に宮司に就任したばかりだが、写真返還の呼び掛けを引き継いだのはもちろん、境内社復興、無人授与所の開設、歴史館開設、「黄金の切り絵ご朱印」の授与、入り口への手すり台の設置、ウェブサイトのリニューアル、宮司手作りお守りの授与、NHKの特集番組への協力など立て続けに新しい試みを行っている。

江端宮司は「これらの新しい企画は総代さんたちの意見を集約する形で実行に移してきた。氏子さんたちのあつい思いに応えられるよう、私にできることは全て実行に移していきたい」と語った。

(武田智彦)

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