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謝ったら死ぬ病

〈コラム〉風鐸2025年11月26日 10時26分

「謝ったら死ぬ病」というネットミームがある。自分の言動の非を絶対に認めない態度を皮肉る表現だ。パワハラ騒動の県知事や学歴詐称疑惑の市長が代表例だが、今やこの病は社会全体に蔓延しているように見える◆「謝れない」現象は、心理学や社会学で研究され、自尊心の保護や自己肯定感の低さを背景とした「正しさ」への固執が原因として挙げられる。社会の「間違いを許さない空気」が一因だと指摘する意見もある。小さな失敗でもすぐに拡散され、人格まで否定される現代では、謝罪を「敗北」と捉える人がいても不思議ではない◆「謝れない」人ばかりが注目されるが、少し視点を変えれば、誰かの過ちを見つけると非難せずにはいられない、いわば「謝らせないと死ぬ病」の存在も見えてくる。こちらもまた「正しさ」への固執がある。いくら善・正義であろうと極端に走れば煩悩や争いのもとになるというのは仏教が繰り返して説いてきたことだ◆過ちは消えない。謝罪は罪を清算するものではない。過去の過ちを引き受け、その上で信頼回復と関係の再構築を求める心があれば、おのずと謝罪の言葉が出てくるはずだ◆大切なのは、謝る側も謝られる側も、より良い未来を共に願えるかどうかではないか。そのような思いを共有する世界が実現すれば「謝ったら死ぬ病」のパンデミックも収束するだろう。(奥西極)

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長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
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