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第22回「涙骨賞」を募集
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第22回「涙骨賞」を募集

僧侶芸術家集団を発足 活動通じて仏教探求へ

札幌市東区・真宗大谷派栄光寺 佐々木強住職

8月に築地本願寺で催した作品展に出展した自身の作品の前で 8月に築地本願寺で催した作品展に出展した自身の作品の前で

札幌市東区の真宗大谷派栄光寺の佐々木強住職は「仏教画家」として活躍するとともに、僧侶アーティスト仲間が集まって交流し、共同で作品展を開く「MONK ART GUDO」を設立して代表を務める。8月には築地本願寺(東京都中央区)で自身を含む大谷派、浄土真宗本願寺派、曹洞宗、高野山真言宗、浄土宗、浄土宗西山禅林寺派の僧籍を有する国内外8人のアーティストによるグループ展を催した。9日間の会期中は約800人が来場し、願いと祈りの芸術の世界を楽しんだ。

佐々木住職は在家の出身。僧侶になったのは、石狩高時代の恩師が大谷派能量寺の若院だったことが縁で、卒業後に得度し、能量寺の法務を手伝うようになった。子どもの頃から絵を描くことが好きで、画家になるのが夢だった。法務の傍ら版画の先生に絵も習っていた。

その後、寺を出て仏教や芸術とは離れ、各地を旅して過ごした時期を経て、自分の寺を持つことを決意。2007年に能量寺の札幌支院として栄光寺を開き、15年に法人格を得て新寺建立を成し遂げた。イラストが入った手書きの栄光寺の寺報が大谷派札幌別院の関係者の目に留まり、別院の機関紙の挿絵を依頼されたことで芸術活動を再開した。

佐々木住職は、伝統的な日本画と現代アートを融合させた独自の技法とタッチで仏教の世界を描く。自分と同じように、僧籍を持ちながら芸術家として活動する人々との出会いが徐々に増加。僧侶と芸術家のはざまで、葛藤や悩みを抱えながら創作活動を続ける姿に接し「もっとたくさんの僧侶アーティストに出会いたい」と思うようになり、親交のある僧侶で彫刻家の福江悦子氏に協力を願って芸術仲間を紹介してもらい、求道者という意味から「MONK ART GUDO」を立ち上げた。

「グループ展をはじめとする様々な芸術活動を通じて、人々の心の平安、個人の尊厳、他者とのつながりを取り戻す手助けなど現代社会における仏教、僧侶の新たな可能性を探求していきたい」

今後は美術、音楽、文学、演劇、伝統芸能、サブカルチャーなど多彩な芸術分野で活動する僧侶アーティストとの連帯を広げ、来年もしくは再来年に札幌市で第2回「MONK ART GUDO」作品展を開く予定という。

(河合清治)

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