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マルシェ・寺子屋活況 輪番が率先、人的交流へ

大阪府阪南市 浄土真宗本願寺派尾崎別院

7月に開かれた第2回「てらこやinおざきべついん」。山﨑輪番(中央奥)を全体の統括者に41人の小学生が参加した 7月に開かれた第2回「てらこやinおざきべついん」。山﨑輪番(中央奥)を全体の統括者に41人の小学生が参加した

大阪府阪南市の浄土真宗本願寺派尾崎別院では近年、境内を開放したマルシェ行事や子ども向けの「てらこや」、地元警察による特殊詐欺防犯講習会、司法書士による終活講座など多彩な催しを行い、活気がある。

尾崎別院は善徳寺という草堂が起源で、1598年に領主の桑山伊賀守が焼失した同寺の堂宇を再建し、本願寺第12代宗主・准如上人に寄進して尾崎御坊となった由緒を持つ。

1700年に再び焼失し、人々が途方に暮れる中、その4年後、嵐の翌朝に巨木を積んだ大船が地元の浜辺で漂流しているのを発見。この材木を天からの贈り物と喜び、再建の材とすることを決め、現在の本堂が05年に建設された。この伝説から「不思議の御坊」と呼ばれている。

ただ、既存の門徒への教化活動が中心だったことに加え、地元の門徒以外の知名度も高くなく、近年は地域の高齢化や少子化、人口減少などもあって運営が低迷。さらに新型コロナウイルス感染症の流行が追い打ちをかける形となり、4年前に赴任した山﨑昌彦輪番を先頭に「開かれたお寺」づくりに積極的に取り組むようになった。

輪番自ら地元の町づくり協議会に参加したり、別院のホームページやSNS、「ライン」を通した情報発信も展開したりすると、様々な人的交流が生まれ、別院を会場にした行事企画の持ち込みなども舞い込むようになった。

山﨑輪番は「例えば『集いのひろば』という集客行事は地元の主婦5人の企画。尾崎別院は仏教婦人会がつくる報恩講のお斎が有名なので、それを振る舞う行事を開いたところ『おいしい。調理を習いたい』と入会された方もおられる」と説明。門徒以外の人からの納骨や葬儀の依頼も増えているという。

一つ一つの催しは強い訴求力を伴う華やかなものではないが、企画者の思いがこもった「手作り感」と地に足の着いた温かさが伝わってくる。

山﨑輪番は「単なる場所貸しではなく、新しいご縁をつなげて教えを伝えていくお寺の在り方を考えねばならない」とした上で「新しい取り組みを進めるためには関係者の方々に理解してもらう必要があり、丁寧に説明を重ねてきた。最近はこれらの行事もかなり根付き、別院の空気もおおらかになってきた」とほほ笑んだ。

(池田圭)

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