PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
中外日報社「宗教文化講座」

緊張続く日中関係 仏教交流の意味に期待(12月5日付)

2025年12月10日 09時40分

台湾有事に関する高市首相の一連の国会答弁を発端に、日中双方が相手国の大使を呼んで抗議するなど、両国の関係がこじれてしまい、現在に至るまで改善の見込みが立たない状況が続いている。とくに強硬なのは中国側であり、観光などでの日本渡航に事実上の制限をかけ、そのあおりで日中間の民間交流にも中止や延期が相次いでいる。一方、韓国では中国人観光客の急な増大でオーバーツーリズム問題が起こり、反中国デモが激化しているという報道もある。

こういう時こそ、宗教間交流の出番である。10月中旬、中国の北京で第25回中韓日仏教友好交流会議が開催され、3カ国の仏教界代表者約300人が参加した。この会議は1993年、中国仏教協会長の趙樸初氏が訪日して、日中韓は仏教という「黄金の絆」で結ばれていると述べたことに始まり、95年に第1回会議が北京で開かれてから今年で30周年の節目を迎える。

ただ、宗教間交流にも過去に苦い経験がある。毎年、日中韓の宗教関係者で開催しているIPCR(宗教平和国際事業団)国際セミナーが、2019年に日本で開かれた際、中国側が突然参加を辞退したのである。辞退の理由は、日本の一部の宗教関係者が香港の民主化デモに賛同したことであった。

宗教が国家の統制下にある中国では、民主主義国には考えられない厳しさがある。公認されているのは五つの宗教(仏教、道教、天主教[カトリック]、基督教[プロテスタント]、イスラム教)だけであり、これらは国家宗教事務局が監督している。中国当局は、民族独立運動とも絡んでチベットやウイグルの自治区での仏教やイスラム教の動きに警戒しており、キリスト教に関しても外国からの影響に神経をとがらせている。当局は反体制運動につながるという理由で宗教をリスク視し、これは「宗教リスク論」とも称せられるものである。

しかし、だからと言って、宗教界、仏教界までもが中国をいたずらにリスク視すべきではない。どの宗教にも普遍的な人道主義と平和主義の教えがあり、この教えに基づいて宗教関係者は対話と交流を相互に働きかけることが一層求められるだろう。中韓日仏教友好交流会議でも、趙樸初氏が述べた「黄金の絆」を再確認し、「改めて初心を忘れず共に未来を切り開く」という共同宣言を採択したばかりである。こういう時期だからこそ、日中韓の仏教界、とりわけ日本の仏教界が率先して融和と安定のために働きかけることに期待したい。

世論と政府の意思表示 平和を願う国民の声(4月8日付)4月10日

イスラエルと米国によるイラン攻撃は2月28日に始まったが、日本の世論調査では「支持しない」という答えが圧倒的多数を占める。3月6~9日に行われた時事通信社の調査では「米国…

暴走するトランプ政権 バランス感覚はどこへ?(4月3日付)4月8日

時計の振り子のように米国の政治は伝統的に右に触れると左、左に触れると右と、バランス感覚が働く。ただ、それは国民が現実を正しく理解できてのことだ。トランプ大統領誕生以降、米…

「何もしない」危うさ 断絶と排除を弱めるには(4月1日付)4月3日

紛争やヘイトが頻発する世界状況を反映してであろうか、このところ断絶をテーマにしたシンポジウムや講演会の類が多い。昨年12月21日には日本学術会議主催公開シンポジウム「分断…

小雨模様の中、法要の無事円成を祈念し大殿入堂に先立ち営まれた庭儀式

法然上人讃え念仏春風に 僧俗集い報恩 増上寺御忌大会

ニュース4月10日
熱田神宮宮司に多賀氏 住吉大社は加藤氏

熱田神宮宮司に多賀氏 住吉大社は加藤氏

ニュース4月10日
方針を説明する今川宗務総長

【特報】高野山真言宗春季宗会 御遠忌に向け、3施策推進 /服装マナー 露出多めの装い直接指導 「礼服基準」に戸惑いの声/ 駐車場有料化 今川総長「町営化を検討」 背景に入山税構想? 参拝者減の懸念も

ニュース4月10日
「墨跡付き仏像カレンダー」の製造販売は2025年版をもって終了いたしました。
長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
中外日報社Twitter 中外日報社Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加