PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
第21回涙骨賞募集 墨跡つき仏像カレンダー2025

国宝化へコツコツと

日蓮宗本山妙成寺 藤井教公貫首(74)

ひと2023年9月8日 09時53分
国宝化へコツコツと

石川県羽咋市の本山妙成寺に晋山が決まった。五重塔をはじめ伽藍10棟が重要文化財で、県内初の国宝建造物にとの機運が高まる中での就任だ。仏教学研究者として蓄積した知見と温厚な人柄で寺門興隆に努めていく。

自坊は東京・小伝馬町の身延別院。故藤井日光・先代住職(総本山身延山久遠寺91世法主)も妙成寺貫首を務めた。1973年の冬、師匠の仮入山に同行した時のことが思い出深い。煎餅布団は湿気で重く、雨戸の外からドスンと雪の落ちる大きな音が何度も響いた。やっと布団が温まりかけた頃に朝勤で起き、本堂で読経する師匠の背中は雪で白くなっていた。

東京大大学院博士課程を満期退学後、北海道大などで教授を務めた。専門は中国天台教学、日本法華思想史。現在も国際仏教学大学院大学長、中村元東方研究所理事長の職にあるが、僧侶としての報恩の思いから二足のわらじを決断した。

妙成寺は加賀藩前田家の厚い外護で隆盛を極め、江戸時代初期に七堂伽藍が完成。日蓮宗伝統の「三堂並置」が当時のまま残る唯一の寺院であり、宗門初の国宝建造物を期待する声も強い。しかし檀家は約50軒。昨秋には五重塔の屋根に穴が見つかった。近年は地元自治体の石川県・羽咋市とも国宝化運動に力を入れ始めている。

「お参りされれば聖なるものを素直に信じる心が生じると思う。まずは情報発信してお寺を知ってもらい、寺子屋や講演会などで何度も足を運んでいただき、多くの方が支えてくださるようにしたい。できることをコツコツやっていくだけ」。晋山式は来春行われる。

(有吉英治)

父が導いた僧侶への道

総本山教王護国寺 橋本尚信長者

10月4日

東寺真言宗総本山教王護国寺(東寺、京都市南区)第258世長者・宗派管長として7月21日に入山した。宗派の庶務部長、宗務総長を歴任。伝法学院長も務め約30年間、宗務に携わっ…

皆で支え合う本願寺に

浄土真宗本願寺派本山本願寺 藤實無極執行長

10月2日

穏やかな笑顔や物腰で感謝の言葉が絶えない人柄。執行長就任の抱負について「個人的には『念仏を喜んで生きる人』というロールモデルが必要だと思っている。私もそうなれるよう努め、…

信仰の場、千年先まで

総本山長谷寺 川俣海淳化主

9月25日

真言宗豊山派総本山長谷寺(奈良県桜井市)化主・宗派管長として6月14日に入山した。同寺の財務執事、法務執事を歴任し寺務長を2期務め、実務を熟知する。 生まれは京都府長岡京…

平和賞受賞の意義 核使用の「タブー」を護る(10月16日付)

社説10月18日

“かかりつけ葬儀社” 人生のステージに支え(10月11日付)

社説10月16日

宗教の価値見直し 地域社会での役割問う(10月9日付)

社説10月11日
このエントリーをはてなブックマークに追加