モスクワから完全離脱 「完全」に疑問の声も 旧モスクワ系ウクライナ正教会
2025年6月9日 09時15分
ロシアのウクライナ侵攻が続く中、モスクワ総主教庁との関係が政府から問題視されているウクライナ正教会(UOC―MP)の主教会議(評議会)が5月27日、首都キーウの近郊で開かれた。
UOCの公式サイトによると、モスクワ総主教庁との結び付きを断つ決定を行ったとされる2022年の評議会の3周年を記念した会議で、首座主教であるオヌフリー府主教は過去数年間の苦難の道を振り返り、モスクワとの関係断絶を再確認した。
しかし、この3年前の断絶宣言の再確認には別の見方もある。
反モスクワの立場を明確にしているウクライナの著名な歴史学者セルヒー・シュミロ氏は自身のブログで、UOCが(エキュメニカル総主教との関係を回復するような形で)モスクワ総主教庁との明確な分離を最終的に示すには至っていないと指摘。主教たちの「短い」討論では、22年の断絶後も「モスクワの母なる教会への服従」を変えなかったと伝えられるチェルカースィのフェオドシイ府主教の影響が優勢であったと同氏は主張している。(詳細は2025年6月6日号をご覧ください。中外日報購読申し込み)