PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
第21回涙骨賞募集 墨跡つき仏像カレンダー2025

SNSと選挙 時代の大きな変化を象徴(11月22日付)

2024年11月27日 09時17分

アメリカ大統領選挙がトランプ氏の大勝利で終わり、議会による不信任、失職で注目されていた兵庫県知事選挙は斎藤元彦・前知事が県民の信任を得て再選された。

政治資金パーティーに関わる裏金問題や旧統一協会との不透明な関係を背景とした自民党の総裁交代と総選挙における敗退にまでさかのぼれば、選挙の季節が一つ終わったという印象がある。

トランプ氏の大統領就任は1月20日でまだ2カ月あるが、すでに世界は予想されるアメリカの変化を前提に動き始めた。日本国内では少数与党としての自民党が、対米関係の展望の不透明さも不安材料に抱えつつ、真価を示すことを求められている。

多くの国民を驚かせたのは、マスメディアの批判の的になった斎藤知事の逆転大勝利だろう。トランプ氏の選挙戦と単純な比較はできないが、二つの選挙を通じて何かが変わった、という印象は深まった。

SNSの功罪をここでいちいち検証するわけにはいかないが、メディアの報道を総合すると、知事選では若年層の政治参加を促す効果をもたらしたようだ。選挙までのスキャンダラスな経緯が影響したにせよ、前回の選挙より投票率は15%近く上回った。民意はそれだけよく反映した、ということになる。

ただし真偽不明の情報などが出回ったことも指摘され、SNSにリードされる選挙の危うさを感じさせた。トランプ氏の2016年の選挙では大量のフェイクニュースがSNSで拡散したといわれる。Qアノンの陰謀論がネットで広まり、同氏が落選した20年の選挙ではトランプ陣営が選挙不正をアピールし、市民が連邦議会議事堂を襲撃。アメリカの民主主義の終わりの始まりを予感させた。

今回の選挙戦では「X」のオーナー、イーロン・マスク氏がトランプ氏を全面支援し、当選後、マスク氏には政府の要職が提供されることになった。一方でXを警戒する動きは徐々に出てきており、利用を法的に禁じたブラジル(のち禁止解除)のほか、英紙ガーディアンがXへの記事投稿を停止するなど、毎日新聞によると海外メディアや国際機関にも忌避が広まっているという。

日本でもネットリテラシーの重要性が指摘されて久しい。だが、闇バイト問題などをはじめ情報環境の変化に社会は追い付いていない。今後も我々市民は右往左往させられるだろう。その中で、宗教的叡智がどのような意味を持ってくるか。IT時代の宗教の存在意味も問われている。

リンカーンとトランプ ネットが誘う危うい選択(12月4日付)12月6日

1861年、アメリカ合衆国第16代大統領に就任したリンカーンは、共和党内で指名を争った政敵3人を国務など主要閣僚に任命した。いずれもリンカーンより格上の大物で、露骨に大統…

COP29が示す分断 気候正義の担い手の宗教(11月29日付)12月4日

アゼルバイジャンの首都バクーで24日まで、国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)が開かれ、開発途上国への資金援助を2035年までこれまでの3倍の3000億…

ガザ停戦決議 問われる米国の姿勢(11月27日付)11月29日

国連安全保障理事会で20日、日本を含む非常任理事国10カ国がガザ地区での戦闘を巡り、無条件での即時停戦と人質全員の解放を求める決議案を提出した。決議案は「パレスチナ人を飢…

曹洞宗宗務庁調査 兼務・無住、地域差が顕著 「過疎」以外の視点と対策必要に 経済的な要因も背景か

曹洞宗宗務庁調査 兼務・無住、地域差が顕著 「過疎」以外の視点と対策必要に 経済的な要因も背景か

ニュース12月6日

西側の価値観に対抗 キリル・モスクワ総主教が主張 「主の戦士」に 世界ロシア人民評議会

ニュース12月6日
㊧ポスター大賞(満12歳以下)の山口さんの作品<br>㊨ポスター大賞(一般)の清岡氏の作品

心込めた力作集まる 全日仏花まつりポスター大賞 清岡氏ら受賞

ニュース12月6日
このエントリーをはてなブックマークに追加