聖なるピッチ
〈コラム〉風鐸2026年7月8日 13時45分
昨年4月に教皇フランシスコが死去して1年余りになる。性的少数者への対応など、多様性を重んじたリベラルな教会改革を進める一方、貧困層や弱者に寄り添う姿勢と飾らない人柄から、親しみを込めて「庶民派教皇」「ロックスター教皇」と呼ばれ慕われた◆大のサッカーファンでもあった。南米出身者として初めて教皇になった彼の母国はアルゼンチン。地元ブエノスアイレスのクラブチーム「サン・ロレンソ」の熱心なサポーターとして知られ、生涯にわたり会費を納め続けたという◆「スポーツ、とりわけフットボールは人生の旅路であり、成熟と聖性へと至る道である」。教皇フランシスコの言葉にある。献身、自己犠牲、連帯、規律、他者への愛。これらキリスト教の思想上の信条を、こよなく愛したサッカーになぞらえたものだろう◆庶民派教皇が存命なら、母国の連覇を願っているに違いない。サッカーワールドカップ(W杯)北中米大会は、聖なるピッチ上での熱い戦いが続く。かつてのマラドーナのような神がかったプレーは、今大会でも見られるかどうか。(三輪万明)





