教義の明確化を所信に
真宗高田派 栗原廣海宗務総長(75)
宗門校の高田短期大で教授や学長を歴任し、宗門では住職補任研修や教師検定講習の講師を務めるなど主に教師養成や教学研鑽に尽力してきた。変化が激しい社会の中、特に教団や僧侶の根幹である教学面での活躍を周囲から期待され、宗務総長選挙に立候補した。
5月26~28日に初めて臨んだ宗議会では、所信の一つに「真宗高田派教義の明確化と教学研究の振興」を挙げた。高田派で現在用いる聖教テキストには本願寺系とみられるものも含まれ、宗派独自の底本が整備されていないという。「祖訓に拠る高田の宗風」を宗門内外に示す具体的な取り組みの一つとして「高田派聖典の『原典版』を編集したい」と力を込める。
他方、モットーは「伝統の継承と創造的発展」で、急速に進歩するIT・AI技術を布教伝道に積極的に活用したい考えを示す。
「私はAI積極派」と話し、自身の原稿や資料の作成の参考によく利用しているという。「もちろん利用には慎重さも必要だが、こういう技術を用いてこそ若い人たちにも教えが伝わっていく可能性がひらけるのではないか」。宗務企画室にIT・AIの専門家を登用し、適切な活用方法を研究する方針だ。
「現代は『常に主体的に生きる自分』が求められる。それも大切だが、阿弥陀如来という絶対的な主体に生かされていることに気付くことを訴える必要がある」
元来、新しいもの好きの性格で、趣味はオーディオや自作PCの組み立て、カメラなどと多彩。そんな進取の気質が宗務に新風を呼び込むことが期待されている。
(池田圭)









