生活用品提供 被災者に好評 僧俗と炊き出し支援も
堺市美原区 浄土真宗本願寺派大圓寺 石﨑博敍住職
「震災支援を続ける会」の代表幹事として、各地の大規模災害被災地で被災者の支援活動を継続している。
主な活動として仮設住宅の入居者に食器や鍋、包丁などの調理器具をまとめた「生活用品セット」を提供することと、仮設住宅や復興住宅などでの炊き出しや「たこ焼き交流会」を展開している。
2011年の東日本大震災を機に取り組みを始め、熊本地震の被災地などでも活動。現在は3月に岩手県陸前高田市と宮城県亘理町で交流会と追悼法要を営んでいるほか、同月を除いて毎月1回、能登半島地震の被災地である石川県輪島市に赴いている。
会のメンバーは全国の浄土真宗本願寺派の僧俗のほかに有縁の一般の人もいて、たこ焼き400食と焼きそば400食を振る舞う交流会にはその都度集まった10人ほどが参加。「準レギュラーの女性は私の幼なじみが経営するラウンジで働いていたホステスの友人。お寺とは全く関係ない人だが『食べて喜んでくれる人がいる』というただそれだけで参加してくれている」と笑う。
被災地支援に関わるようになったきっかけは1995年の阪神・淡路大震災で、地元の先輩僧侶の活動から学んだ。「特に被災地のフェーズの変化に応じた支援を学んだ。例えば、生活用品セットの提供はある程度時間がたってからの活動。発災直後の救援活動に関わることができなくても、その時期にセットに収める用品集めはできる」
東日本大震災の際は発災から半年後の時期に生活用品セットを3200セット、被災地の仮設住宅に納めた。1セットの経費は1万円。支援者には1口1万円の寄付を呼び掛けているため「寄付金の使途が分かりやすい」と好評だという。
「2018年頃だったと思うが、亘理町で毎回会う人から『そういえば仮設住宅に入った時に生活用品セットがあったのは本当に助かった。今でも使っている』と言われて『それを納めたのは私ですよ』と答えると驚かれたことがある。とてもうれしかった」と語る。
もっとも「教えがあるからとか、僧侶だからとかで活動しているつもりはなく、行きたくて行っているだけ。自分の方から僧侶とは名乗っていない」と自然体だ。「震災は悲しい出来事だが、それがなければ出会いはなかった。一過性のつながりではなく、せっかくのつながりを大切にしたい」と話す。
(池田圭)






