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第22回「涙骨賞」を募集
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先人の息吹

〈コラム〉風鐸2025年10月8日 10時25分

中外日報東京支社の隣接地で発掘調査が行われている。渋沢栄一と同じ時代に活躍した実業家・諸井恒平の邸宅跡だ。発掘の過程を見られる機会はめったにないので、たいへん興味深い。解体している時には屋敷の内部や奥まった所に立っていたれんが造りの蔵も見えて、セメントやれんが、鉄道で新時代をけん引した財界人の生活が偲ばれた◆東京支社は文京区本郷にあり、5分も歩くと『小説神髄』が執筆された坪内逍遥宅、宮沢賢治が間借りした民家など、文化人の旧居跡が随所にある。多くはマンションに建て替わっているが、樋口一葉の暮らした借家の周辺はかつての雰囲気が残る。一葉の使った井戸は今も水をくめるし、通った伊勢屋質店もある◆石川啄木が2階を借りていた「喜之床」は、当時の建物こそ愛知県の明治村に移設されているものの、理髪店の営業は続いている。髪を切ってもらいながら、この上で歌集『一握の砂』がまとめられ、ここから銀座の朝日新聞に通勤したのかと想像するだけで楽しい◆諸井邸は保存を求める署名も行われたが実現しなかった。今後の経費を考えれば致し方ないが、今は古い建物の一部を新しい建物に取り入れる技術も進んでいる。どの町も先人たちの人生の堆積地だ。その地に生きた人の息吹が感じられ、歴史に学べる町であってこそ、望ましい未来を構想できるように思う。(有吉英治)

生命とAI

9月24日

膨大なデータを基に「人間よりも文章などをうまく書ける」といわれる生成AI。文学界ではAIの使用は既に当たり前で、AIで作った小説も出版されている◆全日本仏教徒会議大阪大会…

11次元の世界

9月17日

米国の理論物理学者エドワード・ウィッテンが1995年に提唱した「M理論」は、この世界の基本的な構成要素を1次元の弦と多次元の膜と捉える仮説で、宇宙誕生のメカニズムを解明し…

この僕

9月10日

人は誰しも、様々な属性を身にまとって生きている。国籍、人種、出身地、性別、年齢、職業、信仰――。挙げれば際限がない。では、それらの一切合切を捨て切った果てには何が残るのか…

AIの進化の方向 「人間」の領域との関係(10月3日付)

社説10月8日

大事なのは関係性 被災地での支援活動で(10月1日付)

社説10月2日

スマホの使い方 ルール作りを共に考える(9月26日付)

社説9月30日
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  • 「墨跡付き仏像カレンダー」の製造販売は2025年版をもって終了いたしました。
    長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
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