PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
2025宗教文化講座
PR
2025宗教文化講座

人材育成の重要性訴え

あじま左官工芸 阿嶋一浩代表取締役(60)

ひと2023年11月10日 14時29分
人材育成の重要性訴え

社寺建築、文化財建築の左官工事を手掛けるあじま左官工芸(東京都葛飾区)は1921(大正10)年頃の創業で100年を数える。神社仏閣に特化した分野を切り開いてきた阿嶋一浩・代表取締役(60)は、技術の継承において人材育成の重要性を訴える。

同社は元々マンションなどの左官を手掛けていた。阿嶋氏が父親の後を継いだ頃は資金繰りが苦しかった。代金の支払いが遅い取引先が多かったためで、こうした中で活路を見いだしたのは当時、支払いが早かった寺院だった。

腕のいい職人による丁寧な仕事で信頼と実績を重ねてきた。そんな折にオウム真理教による事件が発生。宗教法人に対する風当たりが強くなり、仕事が減った。そこで、新たに文化財の仕事を引き受けるようになった。仲間の左官業者から宮内庁の仕事を引き継いだことをきっかけに桜田門、大手門などを手掛けた。

その後、社寺に特化し、文化財の分野に進出と、新しい領域を広げてきた阿嶋氏が現在の重要課題と指摘するのは人手不足だ。

「職人がいれば引き受けられる仕事もできない」と吐露する。若手の職人の育成や待遇の改善に力を入れる。日本左官業組合連合会の青年部長を務めたことを通して全国の左官業者と交流を深め、地域を超えて技術の継承、文化財の保護に努める。

技術の継承には長い時間が必要だ。「伝統的な建築物に携わる面白さは参加してもらえれば分かる。一度技術が途絶えると戻ってこない。10年先を見据えた種まきや育成が重要だ」と語る。

(甲田貴之)

立場にあぐらかかず

顕本法華宗管長・総本山妙満寺貫首 奥村日拝氏

6月11日

顕本法華宗の管長、総本山妙満寺(京都市左京区)第308世貫首として4月21日に入山した。同寺は日什上人の創建。釈尊の教えと「経巻相承直授日蓮」を信条とする。思いがけず「猊…

大学の持続可能性探る

龍谷大 安藤徹学長

5月21日

4月に第20代学長に就任。大学史上初の僧籍を持たない学長となる。 生家は岐阜県大垣市の真宗大谷派の門徒で、篤信の祖父が毎朝、正信偈で勤行し、朝に供えた仏飯を夕食に食す姿を…

自分から優しい言葉を

佛教大 佐藤和順学長

4月30日

佛教大の学長に1日に就任した。2019年から同大教育学部教授、20年から同大付属こども園園長を務める。幼児教育・保育、保育者論を研究する。 和順という名前は、1961年の…

祖師から現代へ 期待される宗教者の指導力(6月11日付)

社説6月13日

気候危機と食料危機 カネでは解決しない(6月6日付)

社説6月11日

戦後80年 戦前の過ちを直視せよ(6月4日付)

社説6月6日
このエントリーをはてなブックマークに追加