PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン

排外主義への警戒 日常レベルの交流が重要(11月5日付)

2025年11月7日 09時19分

コンビニや量販店、飲食店などに行くと、必ずといっていいほど外国人の店員がいる。ほとんどのスタッフが外国人という店も見かける。日常生活において外国人の働き手は、極めて重要な位置を占めるようになっている。

出入国在留管理庁公表のデータによれば、2024年末の在留外国人は約376万人余で、日本の総人口の約3%を占める。年々増加傾向で、日本人の人口減少を考え合わせると、外国人が占める割合はさらに増えると予想される。

在留外国人の絶対数が増えれば犯罪数も増えると考える向きもあるが、実際はこのところ減少気味だ。そうしたマクロな状況の一方で、一部には外国人の増加による治安悪化や日本文化の崩壊を主張する人たちもいる。過激な主張がSNS上でエコーチェンバー現象を引き起こして、排外主義を唱える声が少なくないような印象を生んでいる。それをあおるように政治家が声高に叫ぶ例さえある。

オウム真理教事件を典型とするカルト問題では、宗教団体のごく一部が犯罪に関わったことが、宗教全体を怪しいと見なすような傾向を社会の一部に生じさせた。社会貢献に努め、平和や共生を目指す教団でも、疑いのまなざしを受けることが起きた。

外国人問題においても、類似の現象がいくらか生じている。宗教団体とか、外国人とか、自分とは関係ないと思った人たちを、十把ひとからげにして扱うことが、こうした見方につながってくる。「日本人ファースト」といった言説も、そうした発想につながる。グローバル化がもたらした負の側面をことさら強調することで、例えば共生というスローガンさえも後退させかねない主張である。

いろいろな民族、様々な宗教を信じる人たちが、同じ生活空間に住む割合が高くなれば、軋轢や衝突が増えるのは避け難い面がある。それは歴史上、あらゆる地であらゆる時代に観察されている。だからこそ、現代の多くの宗教は、共に生き、互いを理解し、異なる文化を受け入れるといった課題を重視し、それにつながるような活動に取り組んでいる。

排外主義は一定以上社会に広がると止めるのが難しくなる。それ故、宗教団体が在留外国人との交流を進める場を積極的に設けることも必要だ。国外の宗教組織との指導者同士での交流はいくつかなされているが、現在最も求められているのは、日常生活レベルの人的交流である。互いの理解にとって障害になっているのは何かを具体的に知る上で、多くの交流の場を設ける意義は大きい。

意思疎通で重要なこと 言葉の奥の意味(2月4日付)2月6日

「ヘルンさん言葉」というのがある。ドラマなどで注目される小泉八雲=ラフカディオ・ハーンが妻セツとの間で交わした、二人にだけ分かる言葉だ。「スタシオン ニ マツノトキ(停車…

トランプ氏の「平和」 狭量な国家利益追求に危惧(1月30日付)2月4日

トランプ米大統領が「ノーベル平和賞」の受賞を強く望んでいる。ベネズエラへの奇襲攻撃でマドゥロ大統領を拘束して独裁政権を倒したことを誇り、昨年ノーベル平和賞を受賞した同国の…

分岐点の非核平和主義 共存の理念を忘れるな(1月28日付)1月30日

日本人のノーベル賞受賞1、2番目の湯川秀樹、朝永振一郎両博士(共に物理学)らの著作『平和時代を創造するために』の巻頭に「核兵器の脅威から人類を守る目標は、他のどの目標より…

スピリチュアリティの役割などについて議論が交わされたフォーラム

仏教ソーシャルワーク ケア現場での可能性展望 淑徳大 国際学術フォーラム

ニュース2月10日
東京の北山精神文化研究所にて

【著者登場】「むなしさ」の味わい方 「間」を楽しんで心豊かに 作詞家・精神科医 きたやまおさむさん

ニュース2月10日
公開セッションで意見を交わす仏教やカトリック、イスラム教など様々な宗教的背景を持つ次世代リーダーら

「分断」時代超え 共生の道探る 東南アジア宗教者ら議論 国際交流基金 公開セッション

ニュース2月9日
「墨跡付き仏像カレンダー」の製造販売は2025年版をもって終了いたしました。
長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
中外日報社Twitter 中外日報社Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加