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第22回「涙骨賞」を募集
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坐禅会を交流の場に 市のSDGs制度 認証

川崎市中原区・曹洞宗大乗院 和田学英住職

様々な取り組みを通して開かれた寺院を目指す和田住職 様々な取り組みを通して開かれた寺院を目指す和田住職

川崎市中原区の曹洞宗大乗院は今年、開創400周年を迎えた。タワーマンションが林立する武蔵小杉駅周辺など大規模な再開発で街の姿が様変わりする中、地域に根差した様々な活動を通して住民が集う交流の場としての役割を果たしている。和田学英住職は「再開発で住民構成が急激に変化し、隣町では町会が解散するなど、お互いの顔が見えづらい町になりつつある。寺院の原点に返り、地域の人々のために開かれたお寺をつくることで、400年間お世話になった地域に恩返ししていきたい」と話す。

和田住職は2006年の住職就任以来、地域に開かれた寺院運営に努めてきた。約10年前に始めた坐禅会は当初は数人しか参加者がいなかったが、今では毎回30人以上が集まる。学童保育や地元の小学生を対象とした坐禅会も長く続けており、17年には曹洞宗の認可参禅道場となった。

全日本仏教会の要職を歴任する(現在は事務総長)和田住職は、SDGs(持続可能な開発目標)の重要性にいち早く着目し、取り組みを始めた。22年に同院は、川崎市SDGs登録・認証制度「かわさきSDGsパートナー」に認定された。SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」、目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標12「つくる責任つかう責任」などに積極的に取り組んでいる。「SDGsは釈尊の教えにも近い。目標の達成に向けてお寺に何ができるのかを改めて考える機会になった」と振り返る。

非行のあった少年少女を支援する団体と連携して、家庭裁判所で審判を受けた青少年に坐禅や写経、作務を体験してもらう会も継続的に催している。「静かに坐り、お経を一字一字丁寧に写すという時間の過ごし方は彼らにとって新鮮なもの。お寺の生活を体験することで、たくさんの人が支え合うことで社会が成り立っていることに気付いてほしい」

昨年からLGBTQなど性的マイノリティーを対象とした坐禅会「なないろ交流会」も始めた。「社会全体の理解が進んでおらず、地域の中でも、家庭の中でも心が落ち着かない日々を過ごしている方も多い。そういった方に坐禅を体験していただき、座談会で意見を交換することで、穏やかな人生を生きる一助となれば」と話す。

次回の「なないろ坐禅会」は11月を予定している。

(奥西極)

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