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ごみと環境問題 価値転換を考えるべき時に(2月18日付)

2026年2月19日 09時51分

東京都のごみ処分場が、あと50年で満杯になるという。これは地球環境問題の縮図として考えるべき問題だろう。

ごみといっても様々である。人間の生命活動そのものである排泄行為による汚物、日常生活から出る生活ごみや食品ロス、多種多様な企業の生産活動から発生する事業・産業廃棄物等々。分別の普及徹底や、ごみの量を減らす(リデュース)、ものを繰り返し使う(リユース)、使い終わったものを再利用する(リサイクル)といった「3Rの行動」など循環システムの構築によって、ごみ問題への意識は大きく変わってきた。それでもごみの排出量は地球規模で増えつつあり、今や宇宙ごみの問題まで課題となっている。

私たちが出すごみの多くは燃やされたり、細かく砕かれたりして最終処分場に埋められている。処分場を新しく探すことが難しいため、現在の最終処分場をできるだけ長く使えるようにしなければならない。今の処分場は50年以上の埋め立てが可能と推計しているが、ごみ減量への一層の取り組みが必要だと都は訴えている。

深刻なのがプラスチック問題で、化石資源を主な原料とするプラスチック製造のために使われる原油の採掘から流通、製造、消費、処分のそれぞれの段階でCO₂が排出されており、さらに廃プラスチックを熱回収・焼却処理する過程で大量のCO₂が生じ、地球温暖化の原因となっている。陸から海に流出したプラスチックによる海洋汚染も深刻化している。

ごみ問題が人類の文明史的課題として広く認識されるようになったのは、2006年にアル・ゴア元米副大統領が発表したドキュメンタリー映画「不都合な真実」の影響が大きい。人間が膨大な量の二酸化炭素その他の温室効果ガスを排出しているから、地球の生態系のうち薄くて最も脆弱な大気の層がだんだん厚くなり、地球の大気や海洋の温度が危険なほど上昇しつつあることを警告し、映画は第79回アカデミー賞、ゴア氏はノーベル平和賞を受賞した。

ごみ問題の有効な解決策はあるのだろうか。科学技術文明の進展にブレーキをかけない限り、人類は地球という巨大な資源と環境を自ら破壊し、生存圏を狭める矛盾を止められないのではないか。13年前、地域エコノミストの藻谷浩介氏とNHK広島取材班が「マッチョな経済」からの解放をうたい「マネー資本主義」から自然と共生する「里山資本主義」への価値転換を提言した。このことを真剣に考えるべき時をいよいよ迎えているのかもしれない。

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